「幼稚園と保育園、どっちに通わせたらいいのだろうか。」「働いているママだけど、幼稚園に通わせても大丈夫だろうか。」
幼稚園に通わせるか、保育園に通わせるか、迷っている方はとても多いです。特に、働いている(働く予定)のママにとっては、幼稚園と保育園どちらにいれるかで今後の生活に大きな差が出てきます。
わが家の長男くんは稀なタイプで、保育園と幼稚園のどちらも経験しています。
私の仕事に合わせ0~2歳は保育園、その後、ダンナさんの転勤に付き合い仕事を辞めてしまったため、幼稚園に入園させました。
今回は、保育園と幼稚園を比較して、働くママにとってのメリットとデメリットを考えてみました。
幼稚園と保育園(保育所)の違い
幼稚園も保育園は、小学校に通う前の子どもが通う施設ですが、以下のような違いがあります。自治体や園によって、内容は異なりますが、一般的なものを表にまとめました。
幼稚園 | 保育園/保育所 | |
---|---|---|
対象年齢 | 3歳になった春~小学校入学前までの幼児 | 0歳~小学校入学前まで乳幼児 |
標準的な保育時間 | 9時から14時くらいまで ※延長保育なしの場合 ※一日の標準保育時間…4時間 |
7時半から18時くらいまで ※一日の標準保育時間…8時間 |
保育料 | 公立の場合/市区町村が決定 私立の場合/設置者(園側)が決定 (課税状況に応じて市区町村が決定する場合もあり) |
認可保育園の場合/課税状況に応じて市区町村が決定 認可外保育園の場合/設置者(園側)が決定 |
給食 | 任意 | 義務 |
先生の必要免許 | 幼稚園教諭免許状 | 保育士資格証明書 |
所管 | 文部科学省 | 厚生労働省 |
申し込み | 9~11月頃に願書配布&受付 | 入園希望日の前月 4月入園/入所の場合は11~12月頃 |
次に、入園準備、保育時間、休み、給食・弁当、教育内容・行事、料金・費用、ママ友付き合い・PTAについて比較しています。
わが家の状況(保育園と幼稚園のスペック)
保育園は、富山市が運営している公立の認可保育園に通っていました。0歳~6歳の子供たちが通う170人ほどの中規模の保育園でした。大きな園庭やプールも完備、冬は床暖房など施設的には良い方だったと思います。
引っ越し先の神奈川県には、公立の幼稚園がなかったため、私立に通うことになりました。年少・年中・年長の三学年で350人ほどの大きい幼稚園でした。こちらも大きな園庭、屋上にプールなど、一通り揃っていました。
入園準備
【 保育園/保育所 】
0歳児クラスの入園で準備したものは、着替え数着、パジャマ、ガーゼタオル、ループ付き手拭きタオル、食事用エプロン、スタイ、オムツ、おしり拭きなど、普段使っているものばかり。
唯一大変だったのが、持って行く洋服やパジャマ、オムツに全て記名しなくてはいけないこと。手書きは死にそうだったので、お名前スタンプという武器を使っていました。
【 幼稚園 】
すごく大変です。もう発狂しそうでした。園指定サイズの絵本袋、巾着袋、防災頭巾カバーなど、ほぼ手作りしました。ミシンを新たに購入し苦手な裁縫を頑張りました。
➡ 入園グッズは手作り派?初心者がミシン選びで失敗しないための5つのポイント
最近は、ネットでオーダーメイドできる便利なサービスも多いので、時間短縮のために利用してみるのもありかと思います。
体操服やスモックなどにも全て名札ような白い布を縫い付けなくてはいけなくて、これが結構大変。しかも、クラス替えの度にやり直しなので、本当に面倒でした。
保育時間(預かり時間)
【 保育園/保育所 】
働いているときは9~16時の時短勤務でした。通勤時間とその他もろもろ(行きたくない~、車に乗りたくない~、ママと離れたくない~などのイヤイヤ攻撃)があったため、朝は早めの8時過ぎに家を出て、お迎えは16時半くらい。約8時間半くらい、子供と離れていました。
長男くんが通っていた保育園は、延長料金なしで朝の7時から夜の7時まで預かってくれました。帰りの時間はなるべくずらしたくなかったので、仕事が残ってしまったときは、早出することが多いかったです。そういう意味で、朝7時から預けられる環境はとても助かりました。
【 幼稚園 】
基本的には9時~14時。個人面談や行事ごとなど半日保育の日は9時~11時半。行ったらすぐに帰ってきます…。わが家の場合はバス通園をしているので少し余裕があり、8時40分頃にバス停へ行き、3時前お迎えです。
延長保育は朝8時~18時半まで。(朝・夕共に追加料金がかかります。費用のところで詳しく説明します。)
保育園に比べると、幼稚園はあっという間です。特に入園後1ヶ月ほどは、慣らし保育などでほとんど半日。やっと一日保育になったと思ったら、ゴールデンウィークに突入です。
給食&お弁当
【 保育園/保育所 】
保育園内で給食を作っていました。旬の野菜(キュウリやトマトなどの生野菜)やフルーツも多く出ていました。わが家は、既に離乳食を終えて幼児食になっていましたが、時期によっては離乳食にも対応してくれるようです。
また、0~2歳児は、補食としておやつが2回、3歳以上はおやつが1回出ます。おやつは、市販のクッキーやおせんべいのこともあれば、サツマイモをふかしたものや小さいおにぎりの場合もありました。
【 幼稚園 】
運よく給食が出る幼稚園に入園できましたが、保育園ほど充実はしていません。園内では調理をしておらずお弁当屋さんに発注して毎日届けてもらう形です。
お弁当ということで、腐りやすい生野菜やフルーツはほとんど入っていません。野菜は煮物系が多いです。揚げ物系も多く、味もイマイチです。また、月2回お弁当の日があります。
おやつは、基本的には出ませんが、延長保育をお願いするときだけ市販のものが出ます。
休み
【 保育園/保育所 】
年末年始・祝日・日曜日以外は基本的に休みはありません。長男くんが通っていた保育園は土曜日も預かってくれたので、サービス業などの方は重宝していたようです。
土日に行事があった場合も、代休にならず通常保育です。台風などで警報が出ている場合でも休園になることも基本的にはありません。(親は台風でも仕事があるので…)また冬場でインフルエンザなどが流行ってクラスの半分くらいが休んでいる場合も、学級閉鎖にはなりませんでした。
【 幼稚園 】
幼稚園は休みが多い!夏休み、冬休み、春休みの長期連休が年に3回。習い事に通わせたり、子供と過ごす時間がたくさんあります。
そして、休みが長期連休だけだと思ったら大間違い!土日に行事があった場合は全て代休。
行事の前も準備などで半日保育になることもしばしば。個人面談のときも3日間、給食なしの半日保育。もちろん、台風や大雪などの警報が出ているときは休園。インフルエンザ時期は学級閉鎖も多々あります。
教育内容・行事
【 保育園/保育所 】
長男くんが行っていた時期は0~2歳児クラスだったため、お勉強はほとんどありませんでした。ですが、年少さんからは少しずつ、ひらがなを学習している雰囲気でした。
保育園では、生活面のサポートが手厚いです。わが家は0歳から入ったため、トイレトレーニングから、お着換え、お箸の持ち方など、全て保育園でやってもらえました。本当に先生方には頭が上がりません。
この保育園は、比較的行事が多かったです。0歳児クラスから夏祭り、お遊戯会、運動会、クリスマス会などに参加させてもらえ、3歳以上になると、遠足や餅つき大会などもありました。
【 幼稚園 】
幼稚園は、しっかりと勉強の時間が設けられています。年少さんでひらがなを読む練習、年中さんから書く練習をはじめます。また、ことわざかるたや四文字熟語も暗記していました。
年少の頃は、担任の他、補助の先生がつくため、生活面のサポートもしてもらえます。トイレや着替えなど、必要に応じてお手伝いしてくれます。
保育園と同様に、夏祭り、お遊戯会、運動会、クリスマス会、餅つき大会、遠足に加え、ジャガイモ堀りとサツマイモ堀り、お泊り保育、その他PTA主催の行事もありました。
作品展もありましたが、残念ながら今年から中止。
➡ 幼稚園は子供が学び楽しむための場所!クレームばかりの親に言いたいこと
幼稚園は長期連休がある分、全体的に行事が濃縮されたイメージです。特に11月~12月にかけては、毎週のように行事が入っていました。
料金の安さ
【 保育園/保育所 】
収入に応じて保育料が変わります。わが家は私が時短勤務だったため、収入はそれほど高い方ではありませんでした。それでも未満児で月額5万円ほど(給食費含む)でした。教材費は月300円ほど。以上児になると、月額3万円ほどでぐーんと下がります。
兄弟が同じ保育園に通っている場合、二人目からは半額、三人目は無料でした。
入学金は必要なく、制服もなかったため、入園準備にかかる費用はほとんどなかったのが唯一もの救い。2歳児クラスから、園指定のスモックを2枚購入しました。それ以外は全て普段着でした。
【 幼稚園 】
神奈川県は、公立の幼稚園がないので、ほとんどが私立です。昨年度、私が住んでいる自治体では、改正があり保育園と同様、収入に応じて保育料が変わるようになりました。わが家の場合は、月額2万円ちょっと。そこに給食費4000円前後、バス代4000円、教材費500円前後が追加されます。
私が住む地域では、小学校3年生までの兄弟がいる場合は、保育料の割引があります。二人が半額、三人目が無料です。ちなみに、私の地元では公立の幼稚園が月9,000円ほどで通えるので、私立と公立では倍以上の差になってしまいます。
次男くんが卒園するまで、何としても幼稚園を無償化してほしい!無償化したら、もう一人産んじゃうかも(笑)
あとは、入学金が10万円。制服、体操服、鞄、帽子など一通り園指定のものを揃えなくてはいけません。かなり出費は大きいです。
延長保育を利用する場合は、朝100円、14時~17時半800円、それ以降は随時加算されるため、毎日利用するのであれば、保育園に入れた方が安いです。
ママ友付き合い・PTA
【 保育園/保育所 】
朝と帰りに挨拶する程度で、密な付き合いはほとんどありませんでした。クラス単位でのグループラインや連絡先交換も特にありませんでした。
たまに、帰りに園の入り口で立ち話しているママもいましたが、基本的には忙しいワーキングマザーなので、ささっと帰宅しています。
【 幼稚園 】
年少からPTAをやっていたこともあり、比較的付き合いは多めでした。クラスの単位のグループラインがあり、ママランチ会の連絡などに使われます。
登園と帰宅時に立ち話しているママは結構います。わが家はバスコースなので、ママ友付き合いは淡泊ですが、歩きコースでは親密な付き合いもあるみたいです。毎日のように誰かのおうちに集まって遊んでいる方もいるようです。
私の場合は、幼稚園の仲の良いママ友とのランチが1~2ヶ月に1回程度、クラスのママランチ会が1学期に1~2回程度。丁度良い距離感で、負担なく付き合えています。
フルタイムママは迷わず保育園!
フルタイムで働くママでも、幼稚園に入れたいと言う話も聞きます。ですが、幼稚園と保育園を経験した私だったら、フルタイムで働くのであれば、迷わず保育園を選んでください!
幼稚園は、行事が多く親の負担も少なからずあります。延長保育に対応している園もありますが、長期休暇などフルで預かってくれるところはまだまだ少ないです。
幼稚園で働いているママ友の多くは、融通の利くパートタイムか自営業が多いです。フルで働いている人は本当にわずかなため、同じ環境の人が多い保育園の方が子ども的にもママ的にも負担が少ないです。
最後に、保育園のメリット&デメリットをまとめておきます。
保育園の最大のメリットは、保育時間です。働いているママにとって一番大事なのも保育時間。(幼稚園の方が長時間子どもと一緒に入れたり、習い事に通わせられるというメリットはありますが、そもそも働くママにとってはそれは難しい話ですしね。)
幼稚園の方がお勉強を教えてくれると思われている方も多いですが、それは園によって全く違います。幼稚園でも「ひらがなや足し算を覚えることよりも、外遊びが大事」と言う方針のところもあれば、保育園でも英語教育やサッカー教室などに力を入れているところもあります。
保育園のデメリットとしてあげられるのは、サービス面です。多くの私立幼稚園ではバス登園ができ、自宅近くまで迎えに来てくれます。
わが家の場合は、社宅の入り口までバスが迎えに来てくえるので、雨の日もほとんど濡れずに登園できます。ただしバス代はかかります。
最近では、幼稚園と保育園の特徴を合わせ持つ、認定こども園と呼ばれる施設も増えてきました。幼稚園と保育園の差は、少しずつ薄れつつもあります。
幼稚園と保育園、それぞれ良し悪しがあります。ぜひ、ライフスタイルに合わせて、幼稚園にするか保育園にするか考えてください。
今回の記事が、園選びで迷われている方の参考になれば幸いです。