「軽いランドセルが欲しい!CMでも人気の天使のはねとフィットちゃん、どっちが良いだろう?」
ランドセルメーカーはたくさんありますが、クラリーノと呼ばれる軽い人工素材で探している場合、最終的に大手メーカーの「フィットちゃんランドセル」と「セイバンの天使のはね」の二択になることが多いです。
今回のブログ記事では、クラリーノ素材のランドセルを選ぶメリットやデメリット、そして、天使のはねとフィットちゃんの違いを徹底比較しました。
ランドセルの素材をクラリーノにするか悩んでいる方、天使のはねとフィットちゃんの違いについて詳しくしりたい方の参考になれば幸いです。
クラリーノの特徴
(画像出典: クラリーノタウン)
ランドセルの素材は、主に3種類あります。
- コードバン(馬革)
- 牛革
- 人工皮革(クラリーノなど)
現在、製造されているランドセルの約7割はクラリーノ素材だと言われています。人工皮革の中でも、トップシェアを誇る素材なんですね。コードバンや牛革のランドセルは少数派です。
クラリーノは、1964年に株式会社クラレが開発しました。何と、50年も前から人々の暮らしの中で活躍しています。
靴、衣服、鞄、インテリアなどに活用されていますが、特にランドセル用クラリーノの認知度はとても高いです。ランドセルにクラリーノが愛用される理由は、以下の通りです。
クラリーノは軽い
一昔前は牛革のランドセルの割合が高かったですが、今はクラリーノのランドセルの方が遥かに種類も多く人気が高いです。
と言うのも、クラリーノは素材自体がとても軽くて、小学校入りたての小さい子供にも優しい素材だからです。
わが家の長男くんは、小学校がすぐ近くだし、比較的体が大きい方なので、重さはあまり考えずに本革ランドセルにしましたが、学区によっては2~3km、子供の足で30~40分歩いて通学する場合も少なくありません。
クラリーノと本革素材では1キロ以上の差があります。教科書や文房具を入れると、さらに2~3kg重くなり、体操服や上履きなども持たないといけません。
息子のお友達を見ていても、やはり体が小さくて学校まで遠い子は、クラリーノを選んでいる人が多いです。
クラリーノは耐久性に優れている
一昔前までは、人工皮革のランドセルは安っぽくて6年間使うとボロボロになるというイメージが強かったです。ですが、今のクラリーノは全く違います。
クラリーノは、薄い繊維シートを何枚も重ねた不織布を合成樹脂などで接合して作られています。厳しい基準をクリアし、安定した品質が保たれているため、6年間安心して使うことができます。
革素材は、どうしても傷がつくと目立ってしまいます。一方、クラリーノは傷が目立ちにくいですし、そもそも傷がつきにくい素材です。
クラリーノは水に強い
本革ランドセルの最大のデメリットが水に弱いこと。本革を濡れたままにしておくと、劣化が早まる原因になります。
最悪ヒビ割れを起こすこともあります。そのため、雨に濡れてしまったら、柔らかい布でしっかり拭く必要があります。
クラリーノは、耐水性のウレタン樹脂のため、表面が雨などで濡れても型崩れしたり、重くなったりすることはありません。
クラリーノも雨に濡れたら拭いた方が良いですが、革素材ほど神経質になる必要はなさそうです。
ランドセルを放り投げて「遊びに行ってきます~!」という元気タイプな子にはクラリーノは最適ですね。
クラリーノの種類
クラリーノにもいくつか種類があり、本革のシボっぽい素材から、光沢があるタイプまで様々です。メーカーによって使っているクラリーノのタイプや価格設定は異なります。
事前にクラリーノのタイプを知っておくことで、好みに応じて適した素材を選べるようになります。
クラリーノ | クラリーノは最も軽いロングセラーの素材。このクラリーノをベースに用途に応じて様々な加工がされています。 |
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クラリーノ・エフ | 軽くてしなやかな。クラリーノエフは本革の風合いを重視しいてる艶消し素材。
工房系ランドセルメーカーの土屋鞄でも使われている素材です。セイバンでは、クラリーノエフに撥水加工をしたクラリーノFαやクラリーノFxなどがあります。フィットちゃんでも、クラリーノエフに撥水加工をしたニューモSTがあります。 |
クラリーノ・レミリカ | 表面に高ウレタン層が入っているため、傷に強く丈夫な艶消し素材。クラリーノエフに比べて少し重いです。耐久性重視のため、クラリーノエフに比べて本革のような風合いは低めです。 |
クラリーノ・タフロック | 生地の密度が高いため、クラリーノレミリカよりもさらに傷に強く最も丈夫な素材。風合いは若干損なわれますが、耐久性は抜群にあります。
価格的には、コストが高めで、上位商品に使われることが多いです。 |
クラリーノリピュート | しなやかさと高級感を兼ね備えたメタリック調素材。クラリーノリピュートは質感・軽さ・耐傷はクラリーノエフと同等です。
女の子には風合い重視のクラリーノエフ、男の子には耐傷性重視のクラリーノタフロックが人気です。 |
クラリーノランドセルのメリットとデメリット
次に、足しげくランドセルのショールームに通い、実際にクラリーノのランドセルと本革のランドセルを比較して感じたメリットとデメリットをまとめました。
メリット
クラリーノ素材は、軽くて、耐久性・撥水性に優れて、価格も比較的お手頃です。それ以外にもメリットはあります。
本革ランドセルは、比較的シンプルなモデルが多いですが、クラリーノのランドセルは装飾など華やかなものが多いです。セミオーダーやフルオーダーに対応していることもあり、世界で一つのランドセルを作ることも可能です。
私自身、工房系ランドセルメーカーで購入したので、早い時期からリサーチしたり、下見にいったりと、大変な思いをしてランドセルを購入しました。
クラリーノのランドセルは本革に比べ生産されている数も圧倒的に多いため、ラン活争奪戦に巻き込まれずに落ち着いて購入することができます。
デメリット
クラリーノは革素材を再現しているものの(遠目からはほとんど分からない)本革ならではの風合いというか、味が出ないの最大の欠点です。
革製品は、どんどん使い込んでいくうちに、良さを発揮していきますので。(と言っても、小学生にその味が分かるかといったら微妙ですが…笑)
クラリーノではなく本革のランドセルの方が良いと感じた場合は、工房系ランドセルを検討してみると良いです。
➡ 【2020年度版】人気の工房系ランドセルメーカー10社を徹底比較
クラリーノの二大ランドセルメーカー
クラリーノ素材を使用している大手ランドセルメーカーと言えば「フィットちゃんランドセル」と「セイバンの天使のはね」です。
両者とも、機能的に優れていて、種類が豊富です。A4フラットファイル、大きな持ち手、ワンタッチオートロックにも対応しています。
ラインアップも充実しているため、工場で量産しているとはいえ、クラスでお友達とデザインがかぶることは少ないです。
それでは、二大ランドセルメーカーを詳しく比較してみたいと思います。
フィットちゃんの特徴
フィットちゃんは年間30万~50万個の販売数のあるトップクラスのブランド。
137種類(シリーズxカラーxタイプ)で選べるラ・ポンテのフィットちゃんランドセル。「背中にピッタリフィットちゃん」のCMでも有名で、認知度もかなり高いです。
夜道でピカッと光る安全・安心の「あんぴか」も人気です。
背カンは「非連動型」
ランドセルの特徴が最も出やすいのが肩ベルトと背カンです。背カンとは、ランドセル本体と肩ベルトを繋ぐ部品のことです。
フィットちゃんの特徴は、左右別々に動く「非連動型の背カン」です。
ランドセルを背負うとき、肩ベルトに片腕ずつ通しますよね。そのため、左右別々に動く肩ベルトの方が背負いやすいと考えられています。
肩ベルトは立ち上がり有
フィットちゃんは、肩ベルトの立ち上がり角度を25度と一定にし、背中に密着させています。
ランドセルには「立ち上がる肩ベルト」と「立ち上がらない肩ベルト」があります。
子どもの体格によって、どちらが良いのかは断定できませんが、ランドセルと背中に隙間ができやすいのは「立ち上がらない肩ベルト」です。隙間ができにくい分、ランドセルを背負ったときに軽いと感じることが多いです。
フィットちゃんランドセルは、「立ち上がる肩ベルト」を採用しているので、実際の重さよりも体感は軽い傾向があります。
種類
フィットちゃんのランドセルは、全26種類。ランドセルメーカーの中でも、種類の多さはピカイチです。
また、デザインのバリエーションも豊富です。シンプルなものから華やかなものまで、子供の好みに応じて選ぶことができます。
オーダーメイド
500本限定のオーダーメイドランドセルにも対応しています。本体カラーは15色で、何と115,668,000通りの完全オリジナルランドセルが作れます。
価格帯
37,000円~97,200円(WEB販売価格)
フィットちゃんは、比較的お手頃な価格帯のランドセルが揃っています。WEBで購入すれば、最新モデルでも3万円代で購入することができます。
購入特典
- ピカピカフィットちゃんミニ(ランドセル型LEDライト)
- 連絡ファイル(A4型クリアファイル)
- フィットちゃんソフトストラップ(楽天市場店限定)
- 筆箱 … ランドセルの生地でできた筆箱
- ランドセル雨よけカバー
- 6年間保証書
天使のはねの特徴
日曜朝の戦隊番組見ていたら、必ずCMに登場するセイバンの天使のはね。
セイバンが目指すのは、素材を薄くして単に軽くするのではなく、丈夫で軽く感じるランドセル。
独自開発の「天使のはね」が肩ベルトをぐっと立ち上げることによって、からだにぴったりフィットするため、体感がとても軽いです。
背カンは「連動型」
フィットちゃんの肩ベルトは、左右別々に動く「非連動型」ですが、セイバンの天使のはねは、左右同時に動く「連動型」です。
左右が同じように動くことで、バランスが取りやすいのが特徴です。重心を一定に保つことができ、跳ねたり走ったりしても、肩ベルトのグラつきやズレが抑えられます。
「非連動型」と「連動型」、どちらが良いのかは子供の体格や好みによって異なります。また、実際に息子に背負ってもらい、感想を聞いたところ、特に大きな差はありませんでした…(笑)
大手ランドセルメーカーの背カンであれば、それほど気にしなくても問題なさそうです。
肩ベルトは立ち上がり有
天使のはねの肩ベルトはフィットちゃんと同様に「立ち上がり有」です。
さらに、天使のはねの肩ベルトは、内径が長く、外形が短い3Dのわん曲形状です。肩ベルト全体が体にフィットするような工夫がされています。
実は、わが家は立ち上がらない肩ベルトのランドセルを購入しました。もちろん、納得した上ですが、子供の体感は立ち上がりのある肩ベルトの方が「軽い」と言っていました。
オーダーメイド
天使のはねでは、フルカスタマイズはできませんが、少しアレンジを加えることができます。
外観は、シンプルな「天使のはねクラシック」というモデル。カブセ裏の生地を4種類の柄から選べます。
種類
セイバンのランドセルは全10種類。フィットちゃんに比べて種類は少ないです。
ですが、男の子に人気の「プーマ」や「コンバース」とのコラボランドセルは、かなりの強みです。フィットちゃんでは、スポーツブランドのロゴが入ったランドセルは販売されていません。
価格帯
48,600円~91,800円
セイバンは、フィットちゃんに比べて価格帯が高めです。ただし、早期割引を利用すれば、直営ショップでは10%割引になります。
また、秋ごろから直営ショップで、アウトレットセールも行なわれているため、型落ちモデルは、かなり安く買える可能性があります。
購入特典
- フォトブック無料クーポン(早期特典)
- まとめ割引(ランドセルと一緒にオプション品を購入すると500円OFF)
- 6年間の修理保証
子供に合ったランドセルを選ぼう
ママ友と話をしていると、小学校へ入り、家から学校が遠い子は慣れないランドセルを背負って通学するでも疲れてしまっている様子。体が小さいとランドセルの上げ下ろしも大変です。
ランドセル選びは、通学の距離や体の大きさに応じて考えてみると失敗が少ないです。
大手メーカーのランドセルであれば、子供の負担を減らす機能を網羅しています。もし、ランドセル選びに迷ったら、ぜひ大手ランドセルメーカーの「フィットちゃんランドセル」と「セイバンの天使のはね」をチェックしてみてくださいね。
※ 当ブログ記事に使用した画像はフィットちゃんおよびセイバン公式ホームページより出典しています。息子のランドセル選びの際にリサーチした内容を元にブログ記事を執筆しています。皆さんのランドセル選びの参考になれば幸いです。