「アメリカ旅行の費用を抑えたい。」
「車を運転したくない。」
「電車の旅が好き。」
そのような方に、おすすめなのがAmtrak（アムトラック）です。
先日、アメリカ東海岸旅行に行ってきたわが家。
ボストンからニューヨークに行く際、子連れでアムトラックの旅に挑戦してみました。
きらとても快適で、費用もかなり安く抑えることができました。
今回のブログ記事では、アムトラックの予約方法・乗り方・治安などをまとめてみました。
アムトラックとは？基本情報
Amtrak（アムトラック）の正式名称は、National Railroad Passenger Corporation（全米鉄道旅客公社）です。
AmericaとTrackを組み合わせて「Amtrak（アムトラック）」という名称になりました。
アムトラックの路線図
アムトラックは、アメリカ46州・500都市とカナダの9都市を結ぶ長距離鉄道。
一日の平均運行数は、約300本。
【 人気の路線 】
- Acela（ボストン⇔ワシントンDC）
- California Zephyr（シカゴ⇔サンフランシスコ）【寝台】
- Empire Builder（シカゴ⇔シアトル/ポートランド）【寝台】
- Lake Shore Limited（シカゴ⇔NY）【寝台】
- Southwest Chief（シカゴ⇔ロサンゼルス）【寝台】
特に寝台列車が人気で、アメリカ横断旅行定番の交通手段になっています。
席の種類
通常の席は、主に3種類あります。
- Coach（コーチ）
- Business（ビジネス）
- First Class（ファーストクラス）
飛行機の席と同じような感じで、コーチがエコノミー席、ビジネスがビジネスクラスといった位置づけです。
一部路線・車両にはファーストクラスもあります。
コーチ席は、Open Seated（自由席）で先着順です。必ず座れるという保証はありません。
ビジネス席も、基本的に先着順ですが、必ず席は確保されているので座ることはできます。（一部路線・車両のみ指定席あり。）
個室の種類（寝台列車）
長距離の列車は、個室タイプの席もあります。
- Roomette（ルーメット）：狭い個室タイプ。2名でギリギリ入れるくらい。
- Bedroom（ベッドルーム）：ルーメットの2倍くらいの個室。トイレ・シャワー付。
- Bedroom Suite（ベッドルームスイート）：2部屋に分かれたスイートタイプの個室。トイレ・シャワー付。
- Family Bedroom（ファミリーベッドルーム）： 大人2人と子供２人向けの個室（2～12歳）
個室を予約すると、食事・飲み物、駅でのラウンジが無料で利用できます。
料金は変動する
アムトラックには、定額の料金は設定されていません。
空席状況に応じて、価格が変動します。
また、同じコーチ席でも予約タイプが異なります。
- Saver（セーバー）
- Value（バリュー）
- Flexible（フレキシブル）
これも飛行機と同じで、予約のキャンセルや変更のしやすさによって異なります。
セーバーだろうが、フレキシブルだろうが、座れる席のタイプは同じです。
わが家は、ボストン→ニューヨークのチケットを１か月以上前に予約したところ、最安値（Saver）で取ることができました。
アムトラックの予約方法＆チケットの買い方
アムトラックの予約方法は、オンラインが楽で確実です。
▼ 公式サイト ▼
チケット購入までの手順は以下の通りです。
検索する
出発駅と到着駅、日にちを検索。
One Way（片道）以外にも、Round Trip（往復）、Multi City（複数）など指定ができます。
席の種類を選ぶ
席のタイプ（Coach・Business・Roomsなど）を選択。
オプションの追加
自転車やペットは追加料金がかかります。
アムトラックは、飛行機よりも荷物の制限が緩いです。以下の荷物は無料。
【 荷物の制限 】
| 荷物の種類 | 重さ・大きさ | 個数 |
|---|---|---|
| 身の回り品 | 25 lbs. / 14 x 11 x 7 inches | 2個まで |
| 手荷物 | 50 lbs. / 28 x 22 x 14 inches | 2個まで |
| 預け入れ荷物 | 50 lbs. / 75 linear inches | 2個まで |
※ 追加荷物、大型サイズ（縦・横・高さの合計が76-100 inches）は、各$20かかります。荷物に関する詳細はこちら。
個人情報の入力
以下を入力します。必須項目のみリストアップ。
- First Name（名前）
- Last Name（苗字）
- Country Code（国番号）
- Mobile Phone Number（携帯電話番号）
- Date of Birth（誕生年月日）
クレジットカード決済をする
キャンセル補償保険（Travel Insurance）に入るか選択します。
クレジットカード情報を入力し、PURCHASEを押せば購入完了。
メールでチケットが送付される
メールでバーコード付きのチケットが送付されるので、これで完了です。
アムトラックの乗り方
続いて、アムトラックの乗り方を解説します。
駅に30分程度前に到着しておく
空港ほど早く到着しなくて良いのがアムトラックの便利なところ。30分ほど前でも十分です。
駅構内には、テイクアウトができるお店が多数。座る場所もたくさんあります。
電光掲示板に出発ホームが表示されるのを待つ
出発ホームはギリギリになるまで分かりません。
わが家が乗った便は、15分前くらいにホーム番号が表示されました。
アムトラックの席の多くは、先着順の自由席なので、出発ホームが分かったらすぐに向かうことをオススメします。
特に改札もゲートもないので、そのまま車両に乗れちゃいます。
好きな車両・席に座る
車両に「Coachclass」や「Businessclass」と書いてあるので、その車両内の好きな席に座ります。
ボストンは始発だったので、選びたい放題。
大きなスーツケースを持っている場合は、車両後方に荷物置き場があります。
これも先着順なので、なるべく早く確保すると良いです。
小さめスーツケースやボストンバッグは、座席のすぐ上に収納棚があります。
車掌さんにチケットを提示
走り始めると、車掌さんがチケットのチェックにやってきます。
プリントしたチケット、もしくはスマホの画面のバーコードを見せるだけ。
チェックが終わったら、座席の上にチケットが挟まれます。
あとは、目的地までのんびり過ごすだけ。
アムトラックの治安・安全性
アムトラックの治安は全く問題なかったです。
アメリカの地下鉄乗車中は、気を抜いて寝ることは避けた方が良いですが、アムトラックではお昼寝をしている方も普通にいました。
トイレは、飛行機よりも広くてキレイ。安心して利用できました。
しかし、アムトラックから一歩外に出ると、事情は変わります。
駅によっては、周囲に何もないところ、ダウンタウン付近であまりガラが良くないところなどもあります。
事前に発着駅周辺の治安情報をチェックしておくことをおすすめします。
アムトラックの注意点
最後に、実際にアムトラックを利用してみて、気を付けた方が良いことをまとめておきます。
日本の新幹線を想像して乗ると、痛い目を見るかもしれないので注意してください。
遅延は覚悟しておいた方が良い
アムトラックは日本の鉄道と違い、頻繁に遅延します。
わが家が利用した便も、途中で信号トラブルがあり、約40分到着が遅れてしまいました。
つまり、予定通りに発車しないことが多いです。
数分遅れただけで「申し訳ございません」という日本のような文化ではありませんので、時間に寛大になれない方には不向きかもしれません。
公共の場でアルコールの飲酒はNG
アメリカでは公共の場での飲酒は法律違反になります。最悪、警察に捕まります。
アムトラックでは、Coach席は公共の場になります。
アルコールが飲みたい場合は、食堂車内でいただくか、個室などプライベートエリアに持ち込むかのどちらか。
つい日本のように、席に着いたらビールをプシューとあけてしまわぬように気を付けてくださいね。
飲酒に関しては、アムトラックの公式ホームページに記載があったので、一読ください。
アムトラック駅での荷物の保管は有料
公共交通機関を使っての旅行で困るのは、荷物の保管場所ですよね。
日本と違い、アメリカには有料ロッカーが少なめ。
荷物を預けるスポットはあります。（Temporary Luggage Storage＋場所で検索すると出てきます。）
アムトラックの一部の駅では、荷物の保管サービスを有料で行なっています。
アムトラック利用者は、荷物一つに付き10ドルで預けられます。（24時間以内）
アムトラックで列車の旅を楽しもう
（モイニハン・トレインホール）
ロードトリップが多かったわが家。
今回、初めてアメリカの列車を使ってみたところ、思った以上に快適でした。
長距離列車というと、治安的に危なそうなイメージでしたが、その反対で安全性も保たれており、終始安心して過ごすことができました。
ニューヨークを起点としたアメリカ東海岸の旅なら、アムトラックは便利で安いです。
また、アムトラックは寝台列車がとても人気。
体力と予算にゆとりがあれば、ぜひそちらもチャレンジしてみてくださいね！
※ この記事は2023年7月の情報を元に作成しています。最新情報は公式ホームページなどでご確認ください。
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