「あんなにかわいかった息子が、別の子になってしまったみたい。」
男の子を持つ母親にとって、最も怖い反抗期。「ママ大好き!」「ママ抱っこ!」と甘えていた息子が、急に無視したり、クソババアなど酷い言葉を言ってきたり…。
反抗期は、子どもの成長をしている証と言いますが、急変した息子の態度に心を痛めている母親も少なくないです。
わが家の長男くんは、今年小学3年生。そろそろ反抗期について考える時期になってきました。先輩ママ友の話を聞いていると、小学校高学年になるにつれ、反抗期が始まっている子も増えているようです。
今回のブログ記事では、本格的な反抗期を迎える前の準備段階として、私たち母親に何ができるのか、反抗期で疲労困憊しないための乗り切り方をまとめてみました。
反抗期とは
人生において、反抗期は二度あると言われています。
- 第一反抗期 … 幼少期(イヤイヤ期)の反抗期
- 第二反抗期 … 思春期の反抗期
幼少期の反抗期は、自我が芽生え始め、自分と母親は違う人間だと初めて認識する時期です。何でも「イヤ」と駄々をこねたり、自分でやろうとしたりします。
一方、思春期の反抗期は「もう子供じゃない」「一人の大人として認めてほしい」と、自立への第一歩を踏み出している状態です。
第二反抗期はいつから始まる?いつ終わる?
文部科学省によると「第二反抗期は中学2年生のとき」とされています。ただ、子どもによって期間は違い、小学校5~6年生から中学生頃と言われています。
「これが反抗期だったの?」とアッサリ終わってしまう子もいれば、大学を卒業するまで口を利かなかったというケースもあるようです。
反抗期の主な症状は?
子どもによって差はありますが、一般的には以下のような症状が現れます。
- 何を聞いても「別に」「うるさい」「うざい」と言う
- 親と一緒に行動したがらない
- 部屋にこもりたがる
- 無口になる
- 親に対する秘密を持つ
- 感情の起伏が激しい
母親は、ついあれこれと子どもの世話を焼いてしまいますよね。ですが、子どもはそんな母親に対して「自立したい。ほっといてほしい。」と感じています。
また、親という立場から絶対的な権力を持った大人が、どういう人間なのか、反発をしながら試している状態です。
反抗期の理由は?
反抗期の息子が口を閉ざす理由は、単純に母親が口うるさいから。口うるさい母親に対する一番の抵抗が「沈黙」です。
他にも、男女間のコミュニケーションの違いもあります。女性は、頭に浮かんだことをそのまま口にする傾向があります。また感情的になったり、共感を求めたりすることもあるますよね。
男性の場合は、論理的な解決を会話の目的としていることが多いです。
会話が噛み合わないのは夫婦でもよく問題になりますが、血のつながった息子でも同じことが言えます。
幼い頃は、異性である母親との会話に違和感を持ちませんが、自分が成長するにつれ、性別によるズレを感じやすくなってしまいます。
息子の反抗期を乗り切る5つのコツ
反抗期は、成長の過程です。無口になったり、ムスッとしたりすることは、ある程度仕方がありません。
ですが、なるべくなら穏便に過ごしたいと思いますよね。少しでも親子のストレスを減らすには、どうすればよいのでしょうか。
① 最終目標を考える
子育ての最終目標は、子どもの自立です。親の元を離れて、一人で生きていく力をつけることですよね。
ヨチヨチ歩きの赤ちゃんと同じです。勇気を持って踏み出しているのに「ちょっと待って!歩いちゃダメ!」など言いませんよね。
思春期の反抗期も、自立に向けて自分の足で歩こうとしているサイン。干渉しすぎることで、自立を妨げる原因になります。
反抗期は、子育ての最終目標までの通過点として考えると、気持ちが楽になります。
② 子どもだけど大人として扱う
反抗期は「大人として認めてほしい」という気持ちの表れ。家族の中でも、大人として扱うことで、反発が軽減されます。
何か決める場合、子どもを交えて話しあったり、子どもの意見を聞いてみたりする。
例えば、家族旅行に行く場合、子どもと行き先を決めたり、プランを練ってみるのも良いと思います。
「大人として行動できないのに、大人扱いなんてできない。」
そう思う気持ちもありますが、大人扱いをすることで大人になっていきます。もちろん最初から、大人のようにはできませんが、小さいことから少しずつ始めていくことで、徐々に大人のような振る舞いを身につけていきます。
反対に、ここをおろそかにしてしまうと、将来自立ができない大人になってしまうかもしれません。
③ 心のパーソナルスペースに踏み込まない
人には、それぞれパーソナルスペースがあります。パーソナルスペースとは、快適な距離のことです。家族や恋人など親密な関係なら45㎝程度、友人なら45~120㎝程度と言われています。
電車などで、知らないおじさんが隣に座ると不快に感じるのは、パーソナルスペースに入り込んできているからです。
同じように、心にも人に近づいてほしくない領域があります。初対面の人に、いきなりプライベートなことを聞かれると不快に感じますよね。
反抗期の息子は、心のパーソナルスペースに侵入されないように、バリアを張っています。幼い時と同じ距離感で入ってしまうことで、さらに反抗期が悪化してしまいます。
親としてできることは、心のパーソナルスペースを侵さず、一歩引いたところから静かに見守るくらいしかできません。
④ 日頃からコミュニケーションをとる
親から口出しされたくないと思っている反面、親と話したいと思うこともあります。
普段は、最低限の挨拶(おはよう、おかえりなど)、美味しいご飯を用意しておいたりすると良いです。
そして、子どもから自然と話してもらうには、とにかく聞き役に徹することが大事です。
基本的に心理カウンセリングと同じ。(心理カウンセラーの資格を取りました!)
心を開いてもらうためには、まずは話を聞くことから始めます。ポイントはこの2つ。
- 子どもが「感じていること」を、無条件に受け入れる
- 個人的感覚は置いておいて、子どもが「感じていること」に共感する
小言を言ったり、アドバイスしたりしたい気持ちはグッと抑えて、まずは子どもの意見をしっかりと聞いて認めてあげることで、親の話にも耳を傾けてくれるようになります。
⑤ 家庭のルールを明確にする
食べたあと食器はテーブルに置きっぱなし、リビングに靴下は脱ぎっぱなし…
反抗期だからと言って、家庭内で何をやっても良い訳ではありません。共同生活をしているからには、守らなくてはいけないルールがあります。
例えば、学生寮やルームシェアをする場合、ゴミを散らかさない、汚したらキレイにするなどのルールがありますよね。また、ごはんを食べたり、お風呂に入ったりする時間は、ある程度合わせないといけないこともあります。
家族の場合、血のつながりがあるというだけで、曖昧にされていることは多いです。だからこそ、ルールを明確にし、お互いが気持ちよく暮らせる環境づくりは大切です。(夫婦間でも、この手のトラブルは多いですよね…。)
ここでも、一方的にルールを決めるのではなく、子どもの意見も尊重してあげてくださいね。
本格的な反抗期に入る前にシフトチェンジ
子どもを持つ母親として、反抗期は避けては通れない試練です。
ですが、本格的な反抗期に入る前に、育て方を少しずつシフトチェンジしていくことで、心を痛めるような大きな争いは避けられるかもしれません。
わが家の息子たちも、自立に向けて成長していくことでしょう。母親として、反抗期をおおらかに受け止められるよう、今から心の準備を始めておきたいと思います。