「オリンピック国立公園の見どころは？」
「ジブリの世界観が味わえるって本当？」
アメリカ・ワシントン州にあるオリンピック国立公園。
万年雪が残るオリンピック山脈、原生林が生い茂る神秘的な温帯雨林、そして60マイルに及ぶ海岸線が楽しめることから「Three Parks in One（三つの公園が一つに集結）」と言われています。
特に人気が高いのは、ユネスコ世界遺産にも登録された温帯雨林のホーレインフォレスト。
アメリカ版の屋久島というイメージで、ジブリ映画「もののけ姫」のシシ神の森にそっくり。
さらに、日本人には嬉しい天然温泉あり！と、かなりバラエティーに富んだナショナルパークです。
きら先日、家族でオリンピック国立公園を訪れたので、その時の様子をまとめたよ。
オリンピック国立公園の基本情報
まずは、オリンピック国立公園の基本情報からご紹介！
オリンピック国立公園はどこにある？
オリンピック国立公園は、アメリカのワシントン州にあります。（ワシントンD.C.ではなく西海岸側）
ゲートシティは、シアトル。スターバックス発祥の地です。
ワシントン州は、オリンピック国立公園の他、マウント・レーニア国立公園、ノース・カスケード国立公園もあるので、ナショナルパーク巡りにオススメ！
シアトル・タコマ国際空港について
主要都市からシアトル・タコマ国際空港（通称：シータック空港・Sea-Tac Airport）への直行便フライト時間は以下の通りです。
- 日本（成田・羽田）からシアトル： 約11時間
- ロサンゼルスからシアトル： 約2時間45分
- サンディエゴからシアトル： 約2時間50分
- ニューヨークからシアトル： 約5時間15分
- テキサスからシアトル： 約4時間15分
オリンピック国立公園の料金は？
オリンピック国立公園の料金は以下の通りです。
- 車：30ドル/台（7日有効）
- バイク：$30/台（7日有効）
- その他（歩きなど）：$20/人（7日有効）
国立公園の年間パス（National Park Annual Pass)は$80です。
年3～4箇所回る予定があるのであれば、購入した方がお得になります。（入園料金は、パークによって異なります。）
アメリカ在住の小学4年生は、年間パスポートが無料になります。
車１台分対象。Every Kid Outdoorsサイトに行き、ホームページから用紙をプリントし、ビジターセンターに行けば、年間パスポートと交換してもらえます。
オリンピック国立公園のアクティビティは？
オリンピック国立公園でできるアクティビティは、以下の通りです。
- トレイルハイキング
- タイドプールアクティビティ（干潟）
- フィッシング（キャッチ＆リリース）
- ウインタースポーツ
- ワイルドライフビューイング など
オリンピック国立公園のベストシーズンは？
オリンピック国立公園のベストシーズンは、雨が少ない6～9月。
冬季は、雪が降るため閉鎖になる道路やトレイルもあります。
9月後半に訪れたときは、既に最高気温でも10度ほどまでしか上がらなかったため、（長袖＋長袖の羽織＋コート）を着て行きました。
日中は長袖の羽織のみでも過ごせました
オリンピック国立公園の所要時間は？
約100万エーカーの広さを誇るオリンピック国立公園。
主要スポットを巡るには、1泊2日以上は必要です。
オリンピック国立公園内の移動手段は？
オリンピック半島およびオリンピック国立公園内には、民間のバスが運行しています。（公式HPはこちら）
ただ、自由に動きまわるにはレンタカー（自家用車）の移動が便利です。
わが家は、シアトル・タコマ国際空港でレンタカーを借りて移動しました。
オリンピック国立公園のモデルコース
15時くらいにオリンピック国立公園に入り、2泊3日の日程で主要スポットを巡りました。
ソルダックで1泊。次の日は公園外で1泊。
実際に回ったルートをモデルコースとしてご紹介します。
１日目
パークサインの前で写真撮影
恒例のパークサインの前で記念撮影。（これまでの国立公園の旅行記はこちら。）
オリンピック国立公園ビジターセンター
入り口付近にあるビジターセンターでの情報収集からスタート。
ビジターセンターには展示物などもあり、オリンピック国立公園について学べるようになっています。
ここで、ジュニアレンジャープログラムの冊子も、もらいました。
次の日、ホーレインフォレスト・ビジターセンターで提出し、バッジゲット。
ジュニアレンジャーとは？
5～12歳の子どもたちは、ジュニアレンジャープログラムへの参加が可能です。
Explore・Learn・Protect（探索・学習・保護）をテーマに、アクティビティをと通して、国立公園について学べるようになっています。
レンジャーから冊子をもらい、アクティビティを終えることでバッジをもらうことができます。
一般的に参加費は無料です。
ハリケーンリッジ
この日は小雨が降っており、かなり霧も出ていました。
ビジターセンターでハリケーンリッジの状況を聞いたところ、台数制限はないものの「山の上は霧で何も見えないかも」と言われました。
とりあえず、頂上まで車で行ってみることに。
到着すると…
何も見えない😨
晴れていれば、ハリケーンヒル・トレイルを歩いてみたかった。
レーク・クレセント
高山から湖へ。地上に降りてくると、霧も晴れてきました。
氷河が削られてできたLake Cresent（レーククレセント）は、約620フィートの深さが青々とした湖。
夏場は水遊びで賑わっているそうです。
予定では、Marymare Fall Trail（メリーメア・フォール・トレイル）を歩こうと思っていましたが、次の温泉の時間が差し迫っていたため、断念。
0.9マイルの簡単なハイキングコースなので、時間に余裕がある方はぜひ。
ソルダック・ホットスプリングス（温泉）
今回の旅で楽しみにしていた天然温泉のソルダック・ホットスプリングス（Sol Duc Hot Springs）。
このエリアには、宿泊施設やキャンプグラウンドなどがあり、わが家はキャビンに1泊。
キャビン宿泊者は、無料で温泉施設が利用できます。（無料でタオルレンタルも。）
日帰り入浴も可能。料金は以下の通り。
- 大人：18ドル
- 子供（4-11歳）：12ドル
- 子供（3歳以下）：無料
- タオルレンタル：5ドル
1.5時間ずつの区切りで、30分の入れ替え時間が設けられています。
- 8:00 am – 9:30 am
- 10:00 am – 11:30 am
- 12:00 pm – 1:30 pm
- 2:00 pm – 3:30 pm
- 4:00 pm – 5:30 pm
- 6:00 pm – 7:30 pm
日本のような情緒は全くないTheプール！
もちろん水着の着用が必要。
温度は低めの設定（37～40℃）ですが、硫黄の匂い＆とろみもあり、正真正銘の温泉です✨
やっぱりテンションあがります。
ミネラルが浮いているので、ちょっとビックリしますが、別に汚くないので心配しないでくださいね。
２日目
ホー・レインフォレスト
ホーレインフォレストは、ユネスコ世界遺産に登録されたオリンピック国立公園を代表する名所。
ソルダック・ホットスプリングスから1時間45分くらいかかります。地図上は近いのに、道が通っていないので、遠回りしないと行けません。
アクセスは悪いですが、オリンピック国立公園でホーレインフォレストを歩かないなんて、来た意味がない。
もうね、リアルにジブリ作品「もののけ姫シシ神の森」です。こだまが出てきそう。
宮崎駿監督は、オリンピックにインスパイアされたと勝手に思っている。
ホーレインフォレスト・ビジターセンター
ホーレインフォレスト・ビジターセンターを起点に、トレイルがいくつかあります。
簡単なトレイルが多く、初心者や小さい子連れでも歩きやすいです。
詳しいトレイルマップはビジターセンターでもらえます。
駐車場はたくさんありますが、ピークシーズンは埋まってしまう可能性もあるので、朝イチがおすすめ。
ボットンではないキレイなトイレもあり安心。
ホール・オブ・モーゼス・トレイル
最初に行ったのが、ホール・オブ・モーゼス・トレイル（Hall of Mosses Trail）です。
0.8マイルのループトレイルで、ほぼ舗装されており、温帯雨林の中を気軽に歩くことができます。
トトロが出てきそうな木の根っこも発見！
このトレイルは人気が高く、観光客も多かったです。
スプルース・ネイチャー・トレイル
続いて、スプルース・ネイチャー・トレイル（Spruce Nature Trail）へ。
こちらも簡単なループトレイル。距離は1.2マイルほど。
Spruce（スプルース）とは、マツ科トウヒ属の針葉樹。クリスマスツリーみたいな木。
わが家は、2つのトレイルを1時間半くらいかけて、ゆっくり歩いてきました。
ルビー・ビーチ
オリンピック国立公園には、森だけでなくビーチもあります。
ルビー・ビーチ（Ruby Beach）には、長年の波食により、陸から孤立した離れ岩がたくさんあります。
流れついた大木も横たわり、とても幻想的な雰囲気。
もし無人島に流れついたら、きっとこんな雰囲気なんだろうなと思いました。
ツリーオブライフ
ツリーオブライフ（Tree of Life）は、公式のマップには載っていない隠れた人気スポット。
ジブリ作品「天空の城ラピュタ」の木の根っこみたい。
生命の力を肌で感じることができます。
駐車場からすぐだし、サラッと観光できるので、ぜひ立ち寄ってみてくださいね。
キノート・レインフォレスト
キノート・レインフォレスト（Quinault Rain Forest）は、公園内で特に雨量が多い温帯雨林。
ホー・レイン・フォレストよりも、さらに湿度が高く、メープルやレッドシダーなどの大きな木がたくさんあるのが特徴。
レンジャーステーションを起点にトレイルがいくつかあります。ここでも、マップをもらっておくと安心。
駐車場は少なめですが、ここまで来る人は多くないのか、空いていました。
メープル・グレイド・レイン・フォレスト・トレイル
メープル・グレイド・レイン・フォレスト・トレイル（Maple Glade Rain Forest Trail）は、0.5マイルの短いループトレイル。
苔が覆いかぶさった巨大なメープルツリーを見ることができます。主のような存在。
ケストナー・ホームステッド・トレイル
少し時間があったので、トレイルをもう一本。
ケストナー・ホームステッド・トレイル（Kestner Homestead Trailhead）は、1.3マイルのループトレイル。
このトレイルも平坦で歩きやすいです。
グルっと回り、レンジャーステーションの裏手から出てきます。
このあと、オリンピック国立公園の南側から抜けて、郊外のホテルで一泊。（次の日は、マウントレーニア国立公園へ行きました。）
オリンピック国立公園の注意点
オリンピック国立公園に行く前に知っておくとよいことをまとめました。
雨具の用意をする
オリンピック国立公園は、年間を通して雨が降る地域です。
ホーレインフォレストは、年間平均降雨量が約3.5メートルと東京の約2倍。
私たちが行ったときも、もれなく雨が降っていました。（ザーザー降りではなく、シトシトした感じの雨。）
トレイルを歩く場合は、傘ではなくポンチョやレインコートを持参すると良いでしょう。
わが家は、ウォルマートで買った使い捨てのポンチョ（1つ1ドルくらい）を持っていきました。
かなりコンパクトなので嵩張らず、オススメです。
スマホは圏外になる
スマホは基本的に圏外です。
スマホをナビ代わりに使っている場合は、オフラインのグーグルマップをダウンロードしておきましょう。
日帰りツアーの内容は必ず確認する
シアトルからオリンピック国立公園への日帰りツアーを利用する場合、ホーレインフォレストが含まれたものを選ぶことをおすすめします。
温帯雨林を見ずに、ハリケーンリッジとレーククレセントのみ案内するツアーもありますが、これだけのために、お金と時間を費やすのは、正直もったいないと、個人的には思います。
オリンピック国立公園内の宿泊施設
オリンピック国立公園内のホテル・ロッジはこちら。
- Kalaloch Lodge（通年）
- Lake Crescent Lodge（4月～1月のみ）
- Log Cabin Resort（5月～10月のみ）
- Sol Duc Hot Springs Resort （3月～10月のみ）
その他、キャンプサイトもあります。
わが家は、Sol Duc Hot Springs Resortのキャビンに宿泊しました。
一番安い2QueenCabinで1泊350ドル/部屋くらい。
国立公園内の宿泊施設は、値段の割には設備はよくありません。
最安値の部屋は電子レンジもない。（キッチン付の部屋はあります。）
そんな中、私たちは持参したポットでお湯を沸かして、カップラーメンを食べました（笑）
今回は、大自然の中で温泉に入る目的で、ソルダックに宿泊しましたが、近隣のポートエンジェルスやフォークスにも、ロッジやホテルはたくさんあります。
コストも公園内より安めです。
オリンピック国立公園で太古の森を楽しもう
オリンピック国立公園は、森あり山あり海ありと三拍子そろった魅力的な公園です。
特に、ホーレインフォレストやキノートレインフォレストは、太古の森にタイムスリップした感覚になります。
奥地に入る冒険感が味わえる割に、トレイル自体はお散歩コース程度のレベルなので、小さいお子さん連れでも楽しめる場所。
イエローストーン国立公園やヨセミテ国立公園ほど、商業化も進んでいないので、大自然を満喫できます。
シアトルに観光に行く機会があれば、ぜひスケジュールに組み込んでくださいね！
※ このブログ記事は、2023年9月の旅行記です。最新情報は公式ホームページにてご確認ください。
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