「ピナクルズ国立公園の見どころは？」
「わざわざ行く価値あるのかな？」
2013年に国立公園に指定されたピナクルズ国立公園。ピナクルとは「尖塔」を意味しています。
火山活動によって作られた奇岩や洞窟があり、カリフォルニアコンドルの生息地としても注目を集めています。
しかしながら、国立公園の中では、かなりマイナーな部類に入ります。
マイバイブル「地球の歩き方・アメリカの国立公園」でも、半ページ掲載という情報の少なさ。
東と西に分かれており、トレイルでしか行き来ができません。
これは下調べせずに行くと失敗するパターンだと直感的に感じました。
今回のブログ記事では、実際にピナクルズ国立公園に子連れで行ってきたときの様子をまとめました。
- ピナクルズ国立公園の基本情報
- 絶対に知りたい！ピナクルズ国立公園の注意点
- ピナクルズ国立公園のおすすめトレイル
特に、②は必見です。これで、ピナクルズ国立公園での失敗は減らせるはず！
ピナクルズ国立公園の基本情報
ピナクルズが国立公園に指定されたのは2013年と最近のこと。
ですが、1908年にルーズベルト大統領が国定公園に指定されて以来、100年以上保護されてきた歴史ある場所です。
ピナクルズ国立公園はどこにある？
ピナクルズ国立公園は、アメリカのカリフォルニア州にあります。
- サンフランシスコ： 車で約２時間
- ロサンゼルス： 車で約５時間
- サンディエゴ： 車で約６時間半
ベイエリアにお住まいの方は、最も近い国立公園になるのではないでしょうか。
ピナクルズ国立公園の料金は？
- 車：$30／台
- バイク：$25／台
- その他（歩きなど）：$15／人
国立公園の年間パス（National Park Annual Pass)は$80です。
年3～4箇所回る予定があるのであれば、購入した方がお得になります。（入園料金は、パークによって異なります。）
アメリカ在住の小学4年生は、年間パスポートが無料になります。
車１台分対象。Every Kid Outdoorsサイトに行き、ホームページから用紙をプリントし、ビジターセンターに行けば、年間パスポートと交換してもらえます。
ピナクルズ国立公園で何ができるの？
ピナクルズ国立公園でできるアクティビティは、以下のようなものがあります。
- トレイルハイキング
- ロッククライミング
- バードウォッチング など
野生のコンドルを見に、バードウォッチング目的で来る方も多いです。
ピナクルズ国立公園のベストシーズンは？
ピナクルズ国立公園のベストシーズンは春（3月～5月）
春は花が咲き始め、赤い岩とのコントラストが最もキレイな時期です。
ただし、観光客も増える時期でもあるため、イースター休暇などの春休みや休日は、混雑が予想されます。
夏場は40度近くになる日も珍しくなく、冬場は雪が降ります。
また雨が降ると洞窟が水没するため、割と頻繁に通行止めになります。
トレイル自体も滑りやすく危険なため、雨天時や豪雨の直後は、オススメできません。
わが家は、３月後半の春休み（月曜日）に行きました。朝の最低気温はまだ一桁台でジャケットが必要。トレイルを歩いているうちに暖かくなりました。
ピナクルズ国立公園の日数は？
国立公園自体はあまり大きくなく、子連れで行ける難易度低めのトレイルも限られているので、日帰りで十分楽しめます。
ピナクルズ国立公園内の移動手段は？
ピナクルズ国立公園内は、基本的に車移動になります。
東側のみシャトルバスが運行することもあります。ピークシーズンの土曜日・日曜日・祝日の8:00amから5:00pmのみ。
ピナクルズ国立公園の注意点
ピナクルズ国立公園に行く際、いくつかの注意点があります。
公園の東西をつなぐルートは徒歩のみ
ピナクルズ国立公園は、東側と西側があります。
その間約３マイルは、徒歩でしか行き来ができません。車で行く場合は、約１時間半かけて大回りしなくてはいけないのです。
東側と西側でルートが変わってくるので、プランニングの段階で、どちらに行きたいのか決めておくことが大事。
公園のオープン時間は、東西で異なります。
- 東側： 24時間オープン（キャンプグラウンド以外に夜間の駐車は禁止）
- 西側： 7:30am ～ 8:00pmオープン
一般的に「東側」の方が人気が高く、入場者も多いです。キャンプも可能。
一方、主要部からのアクセスは俄然「西側」の方が良いです。
駐車場は少ない！朝イチに到着しないと厳しい
わが家は、メインで歩くトレイルを「Bear Gulch Trail」に決め、東側を攻めることにしました。
しかし、グーグルマップの航空写真で最寄りのMoses Spring Parking Areaを見ると、駐車スペースがわずか10台ほどしかなかったんですね。
もしここに停められない場合は、0.3マイル手前のBear Gulch Picnic Areaの駐車場があります。まぁ、ここまでは許容範囲。
ピークシーズン中は、午前中の早い段階でこの駐車場も埋まってしまうとのこと。
そうすると、1.6マイル手前のPeaks Viewの駐車場から歩かなくてはいけません。
わが家は、8時半ぐらいにMoses Spring Parking Areaで問題なく駐車できましたが、約2時間後にトレイルから戻ってくる頃には、Bear Gulch Picnic Areaも満車でした。
お昼頃、国立公園を出るときには、ビジターセンターで「どこも駐車場は満車」と言っていました。
「ピナクルズ国立公園はマイナーだから大丈夫！」と甘くみていると、駐車場が見つからずそのまま退散という事態に陥るかも。気を付けてくださいね。
ビジターセンターは毎日営業していない
ピナクルズ国立公園には、東側と西側にそれぞれビジターセンターがあります。
場所によって、営業時間が異なります。私が行ったときは、東側のストアだけ開いていました。
公式ホームページやアプリで確認していから行くようにしてくださいね。
子どもたちが楽しみにしている「ジュニアレンジャー」の冊子やバッジは、ビジターセンターではなくゲートで受け取る形式でした。
早朝に行くとゲートも無人なので、ジュニアレンジャープログラムをやりたい方はご注意を。
ジュニアレンジャーとは？
5～12歳の子どもたちは、ジュニアレンジャープログラムへの参加が可能です。
Explore・Learn・Protect（探索・学習・保護）をテーマに、アクティビティをと通して、国立公園について学べるようになっています。
レンジャーから冊子をもらい、アクティビティを終えることでバッジをもらうことができます。
参加費は無料。
洞窟に行く場合はヘッドライトを持参する
ピナクルズ国立公園で外せないのが、洞窟トレイル。
ヘッドライト推奨！！
中は暗く岩場がゴツゴツしているので、両手は使えた方が安全。
わが家はアマゾンで2個で15ドル程度の安いライトを購入しました。
洞窟は思ったよりも水浸し
ヘッドライトまで買って楽しみにしていた洞窟トレイル。
わが家が行ったとき、数日間は晴れていたのに、洞窟内は水浸しでした。
替えの靴を持ってきいなかったし、次男くんも歩けなさそうだったので断念。
トレッキングシューズやポールを持っている人は、普通に入っていました。やはり準備は大事。
洞窟トレイルあり！ピナクルズ国立公園半日コース
上記５つの注意点を踏まえて、以下のようなコースで回りました。
今回は、日本から遊びにきた母も同行していたので、わが家にしてはゆったり目のスケジュールです。
パークサインの前で記念撮影
朝８時頃、国立公園の無人のゲートを通過。
わが家はアニュアルパスを持っているのでそのまま通過して、車内の見えるところに置いておきました。
画像の写真は、Peaks Viewすぐ横のパークサインです。サインの前には駐車場が数台分あります。
モージス・スプリングトレイル
最難関のMoses Spring Parking Areaの駐車場は、朝８時半で余裕がありました。約10台分のスペースのうち、3台目くらい。
トレイルヘッドには、珍しく水洗のトイレがあります。（国立公園はビジターセンター以外はボットンのことが多い。）
ピナクルズ国立公園のトレイルは構成が少し複雑。
単純なループトレイルではないので、自分がどのルートを通りたいのか確認してから歩いていくと良いです。
モージス・スプリングトレイルでも、途中分岐します。
- ハイピークス・トレイル
- ベアー・ガルチ・ケーブ・トレイル
- リム・トレイル
スマホの電波は基本的につながらないので、紙の地図をもらうか、オフラインマップをダウンロードしておくと安心。
▼ オフラインマップの使い方はこちらで説明。
ベアー・ガルチ・ケーブ・トレイル
モージス・スプリングトレイルから、ベアー・ガルチ・ケーブ・トレイルへ分岐。
ただ、先ほどもチラッと言ったように、洞窟内は水浸し…。もう川。
わが家は「無理」と判断し、途中まで行って引き返しました。
気を取り直して分岐に戻り、モージス・スプリングトレイルを歩きます。
洞窟に入れなかったけど、見どころはたくさん。
激しい滝。恐らく洞窟につながっています。だから、水浸しだったのね。
探検気分を味われる場所多数。
今にも落ちてきそうな奇岩。よくここで踏み戸惑ってるなと感心。
このトレイルは、中級コース。滑りやすかったり、一部冠水しているところがあったり、やや気を使いました。
ベアー・ガルチ貯水池
トレイルヘッドから約１時間くらいで、Bear Gulch Reservoir（ベアー・ガルチ貯水池）に到着。
秘境感があり、本当に絶景なので、ぜひここまでは来てほしい。
iPhoneで撮った写真でも十分に映える。
気持ちの良い景色を見ながら、しばらくここで休憩。
リム・トレイル
帰りは別のルートの「リム・トレイル」で。
ピナクルズらしい奇岩がたくさん見られます。
子連れや年配の親を連れた旅（←まさにわが家）など、そこまでガチで山登りをしたくない人には、ちょうど良いコース。
難易度的に、モージス・スプリング・トレイルよりも穏やかなので、心配な方はリムトレイルを往復でも良いかもしれません。
ピークス・ビューでカップラーメン
地味にやりたかったことが、国立公園でカップラーメンを食べること。
そのために、ホテルでお湯を沸かせて、ポットに入れて持ってきました。
ベアーガルチ貯水池は絶好のヌードルポイントでしたが、さすがに魔法瓶持っていくわけにはいかず、ピークスビューでランチタイム。
ここもビューポイントの一つなので絶景を見ながらカップラーメンが食べられます。
駐車場からすぐの場所にテーブルがあるので便利。
Safewayで購入した50セントの薄味ラーメンが、最高に美味しかった。
ピナクルズ・キャンプ グランド・ストア（ビジターセンター）
ピナクルズ国立公園の東側には、ビジターセンター的な役割の施設が二つあります。
- ピナクルズ・キャンプ グランド・ストア
- ベアー・ガルチ・ネイチャーセンター
ベアー・ガルチ・ネイチャーセンターは休業中。
キャンプグランドストアで、情報収集や簡単なショッピングができます。キャンプをする場合も、ここで受付。
ゲートに立ち寄り
朝、ゲートは無人だったため、帰りに立ち寄り「ジュニアレンジャー」の冊子をもらいました。
駐車場で急いで完成させようと思っていましたが、バッジも一緒にもらえたので、帰ってからゆっくり仕上げました。
【その他】見どころリスト
その他、ガイドブックやブログなどで、オススメされていた見どころをリストにまとめてみました。
- コンドル・ガルチ・トレイル： コンドルの生息地に近いトレイル（上級）
- ハイピークス・トレイル： 春にはワイルドフラワーが見られるトレイル・高低差が激しい（上級）
- オールドピナクルズ・トレイル： バルコニークリフ（西側）と繋がるトレイル（中級）
- バルコニークリフ＆ケーブループトレイル： 西側の洞窟トレイル（初級～中級）
西側派の方は「バルコニーケーブ」の洞窟トレイルが人気。
いずれにせよ、ヘッドライト（懐中電灯）や替えの靴を持参すると安心です。
ピナクルズ国立公園周辺のホテル
ピナクルズ国立公園は、キャンプグラウンド以外に宿泊施設がありません。
さらに公園の東側と西側で、宿泊拠点も変わってきます。
西側に行く場合は、Soledad（ソレーダッド）が最寄り。もう少し大きな街であれば、Salinas（サリーナス）辺りがホテルの選択肢が多いです。
わが家は、モントレー経由で東側に行ったので、Hollister（ホリスター）に前泊しました。
ホリスターからピナクルズ国立公園（東側）までは、車で約45分。
小さい街ながら飲食店やスーパーなど、一通りそろっていました。
夕食で行ったSuper Noodlesは、結構賑わっていました。モールに入っているので駐車もしやすい。
名前の通り、麺類が豊富なお店で、普通に美味しかったです。
毎日アメリカンだと胃もたれするお年頃。最近はベトナム料理（フォー）がどこでも食べられるのでありがたい。
ホテルは、Holiday Inn Express & Suites – Hollisterを予約。
まだ新しくて内装がとてもキレイ。
今回はスイートタイプの部屋。２台のベッドに加え、ソファベッドも使えます。
電子レンジ、冷蔵庫、コーヒーメーカー完備。
ポットはなかったので、カップラーメンを作る人は、わが家みたいに持参してくださいね。
あと、子どもたちが興奮していたのが、朝食会場にあった自動パンケーキマシーン。
枚数を指定するだけで、パンケーキが出来上がります。
宿泊費は一部屋170ドルくらい。朝食も含まれます。
マリオット系がご希望の方には、向かいにFairfield Inn & Suitesもありました。
価格帯は、Holiday Inn Express & Suites – Hollisterと似たような感じでした。
ピナクルズ国立公園で冒険気分を味わおう
ピナクルズ国立公園は、アメリカの中でもあまり認識されていないマイナーな公園。
実際に行ってみると、規模は小さめながら、トレイルのバランスが良い！と感じました。
わずか一つのトレイルを歩くだけで、奇形岩・森林・洞窟・断崖絶壁・滝・池まで見られちゃう。
すごくお得な感じしません？
日本から来てくれた母のため、ヨセミテ国立公園やグランドキャニオン国立公園の観光も考えました。でも、自宅から移動距離が長く、公園自体も大きい。
日本から来てすぐは負担になりそうだったので、やめました。（母もそう若くない。）
その代わりに、モントレーとパソロブレス（ワインの産地）も合わせて３泊４日のコースにしました。
結果、自然あり・観光あり・お酒ありの満足度の高い旅になりました。母も喜んでくれたと思う。
何か、本格的にツアーコンダクターみたいになっている…（笑）日本に帰ったら、旅行業界に転職しようかな。
どうか、皆さんの旅の参考になりますように。
※このブログ記事は、2023年4月の旅行記です。随時更新を心がけていますが、最新情報については、必ず公式ホームページにてご確認ください。
