
「夫に海外赴任の辞令が出た。単身赴任をしてもらうか、家族で帯同するのか悩む…。」
グローバル化が進むにつれ、身近になった海外赴任。外務省の調査によると、海外に住む日本人の数は約130万人と言われています。(参考:海外在留邦人数調査統計・平成30年要約版)
そのような、海外赴任の辞令を言い渡されて、特に不安に思うのは、子連れの家族ではないでしょうか。
- 文化・食事の違いに馴染めるのか
- 知らない土地で子育てはできるのか
- 言葉の壁が心配
- キャリアプランが中断してしまう
- マイホーム(持家)はどうするのか
心配事で頭がいっぱいになってしまいますよね。
先日、わが家でもアメリカへの転勤辞令が出ました。そして、家族帯同するメリット&デメリットを考え、家族みんなで引っ越すことに決めました。
ブログの目次
転勤族並!落ち着かない激務の夫

常に、落ち着かない激務の夫。ワーカーホリックかというほど、各地を飛び回っています。
- 地方にマイホームを建てたあと、本社東京への転勤辞令が出て、家族で引っ越し
- フィリピンの工場立ち上げで、長期出張。2~3か月に一度のペースで帰国する生活(1年間)
- 平日は国内出張、週末だけ自宅に戻る生活(1年間)
- 治安と衛星面の関係上、中国へ単身赴任(1年間)
- アメリカに転勤辞令(最長7年?) ← 今ココ
ということで、転勤辞令が出ても、あまり動揺しないようになりました。良いのか悪いのか…。
海外赴任に家族帯同するメリット

私自身、夫の海外赴任に対して、家族で行きたいという気持ちの方が強いです。不安も多いですが、やはり家族帯同するメリットの方が多いと感じたからです。
実は、父の仕事の関係で、幼少期にも海外生活を経験しています。帰国子女という観点からも、家族帯同した方が、子供たちの人生が豊かになると思っています。
① 家族一緒の時間が増える
親が子どもと一緒に過ごせる時間はわずかです。成長するにつれ、友達を優先することも増えますし、部活や塾も忙しくなりますよね。
もし、この期間に父親が単身赴任をしてしまったら、子どもと過ごす時間はさらに減ってしまいます。
海外は、日本と違って幼少期は家族で過ごすことが多いです。また、親戚や友達もいない異国の地では、家族一丸にならなければ暮らしていけません。
だから、家族で過ごす時間は、嫌でも増えます(笑)今まで、夫は子育てに携わる機会が少なかった分、ここで挽回してもらう予定です。
② 成長する機会になる
海外が身近になってきたとは言え、海外に住める日本人の割合は、まだまだ少ないです。海外でしかできない貴重な経験をし、成長できることも多いはず。
それは、子どもにとっても、親である大人にとっても大きなメリットです。
人は変化することで成長する生き物です。その反面、保守的で変化を嫌います。それは、今の状態を維持している方が楽だから。
海外駐在は、変化せざるを得ない状況=成長の機会になります。新しいことに挑戦できるからこそ、新しく得るものはたくさんあります。
③ 語学の勉強ができる
「アメリカに数年暮らしたら、英語がペラペラになる。」
「子どもたちは、苦労せずにバイリンガルになれる。」
そう思っている日本人は、とても多いんですよね。アメリカに暮らして、アメリカの空気を吸っているだけで英語が喋れると思っているのでしょうか…。
子どもたちは、現地校に行けば、英語が喋れなくて苦労します。そして、親自身も子どもの学校のサポートをしなくてはいけません。
ですが、語学の勉強するきっかけになるのは確かです。苦労して勉強した分、将来に役立つ可能性も高いですし、国内外の方々とのコミュニケーションツールととして使うことができるようになります。
海外の方と触れ合うことに対しても、抵抗が少なくなります。
④ 文化・考え方の違いが分かる
アメリカは「人種のるつぼ」とか「人種のサラダボウル」などと言われますよね。様々な人種が暮らしており、それぞれの価値観を重視します。
日本でも、Diversity(多様性)という言葉を耳にするようになりました。ですが、未だに「みんな一緒がいい」という文化は根強く残っています。
世間体や固定概念に縛られ、生きづらいと思うことも少なくありません。少しでも世間からズレたことをすれば叩かれたり、あるべき姿を押しつけられたりしますよね。
「良い大学に入り、知名度の高い大企業に勤めることが幸せ。30代でマイホームを購入して、子供は2人…。」と、少しでもレールからそれると、ダメ人間扱いです。
海外に行けば、色々な人に出会い、色々な価値観に触れ合う機会が増えます。多種多様な生き方があり、自分の人生についても考えることができるように思えます。
⑤ 海外旅行に行きやすい
ブログを見てもらうと分かるように、わが家は旅行好き一家です(笑)
海外赴任の話がなければ、今度の春に初めての海外旅行に行こうと思っていました。家族4人ともなれば(しかも長期連休中)ハワイに5泊7日くらい行くだけでも、100万円単位でかかってしまいます…。
駐在すれば、最初の1~2年は、毎日が海外旅行気分です。スーパーやショッピングモールに行くだけでも新鮮に感じるはず。
また、アメリカは国土が広い分、観光地も多いです。近場であれば、車でコストを抑えて旅することもできます。とにかく、旅行先の選択肢がたくさんあることが魅力です。
海外赴任に家族帯同するデメリットと対処方法

海外赴任に対して積極的とは言え、不安がないわけではありません。家族で海外に行くことのデメリットもあります。
そこで、不安や心配事に対する私なりの対処方法も考えてみました。
① 妻のキャリアプランが中断される
海外赴任の辞令が出て、最も悩まれるのは、夫婦で共働きをしている家庭ではないでしょうか。
特に、妻の職場が、産休育休制度が整っていたり、周囲の人の良い関係が築けていたり、働きやすい環境であれば、辞めたくありませんよね。
でも、ちょっと待ってください。このまま続けたとしても、一生働ける保障はどこにもありません。経営悪化でクビを切られる可能性だってあります。
だから、海外駐在期間は、むしろスキルアップに充てられる機会になると思います。語学習得をしたり、海外企業で働いたりするのも良い経験です。
「赴任妻は働けない」というイメージですが、アメリカでは労働許可証(EAD)を取得すれば就労可能です。(夫がEビザ、Lビザの場合)
私の場合は、個人事業主として届けを出していますが、海外に行く場合、廃業して夫の扶養に入らなくてはいけません。
ですが、扶養内であれば、働くことは問題ないと言われていいます。収入をコントロールしつつ、細々と続けていこうかなと思っています。
現在、バリバリ働かれている方であれば、在宅ワークでも、きっと成果は出せますよ 😉 私も、未就園児見ながら、会社員時代の給料を上回っていたときもありましたから。
➡ 子育て主婦が在宅ワークで起業!個人事業主として働くメリット&デメリット
② 子育ての協力者が夫のみ
海外に行けば、子育ての協力者は夫のみになってしまいます。
わが家の場合、つい数か月前まで夫は中国で単身赴任をしていました。長男のサッカーの引率、次男のイヤイヤ期など、完全ワンオペ育児は正直キツかったです。(両方の実家も遠方。)
海外でも、夫がいてくれる方がいいなと、私は感じました。
実は、私自身、子育ては得意な方ではありません。子どもたちに対して、すぐにイライラしたり、怒ったりしてしまう未熟な母親です。
ですが、子育てを通じて、自分も成長できることも多い。この時期に、夫婦でガッツリ子どもたちと向き合ってみるのもアリかなと思います。
③ マイホーム(持家)のローン
マイホームのことも気になりますよね。
わが家も、地方にマイホームがあります。関東圏に転勤になったとき、かなり悩んで賃貸に出しています。
➡ 急な転勤でマイホームはどうする?持ち家を売却せずに賃貸に出した理由
結果的に、ローンを差し引いても、毎年50万円くらいの利益が出ています。現在は、安価な社宅暮らしなので、住居費はほとんどかかっていない状態です。
また、少し前に持家を売却した友人は、購入したときとほぼ同じ額で売れたと言っていました。
こればかりは、タイミングと運ですが、デメリットではなく収入を得るチャンスなのかもしれません。
④ 海外の生活が合わない可能性がある
言葉だけでなく、文化や環境も全く異なる海外生活。前向きな気持ちで渡米したとしても、生活自体が合わない可能性はあります。
もし、家族の誰かが精神的に不安定になってしまったら、潔く帰るのもアリです。
- 仕事まで辞めたのに
- 子どもたちの学校手続きはどうしよう
後悔することも多いですが、前に進むためには必要なこと。良い経験と割り切って「帰国」という選択肢も残しておくことも大事です。
海外赴任は家族で成長するチャンス

海外赴任は、誰でもがいけるものではありません。行きたくても行けない人は大勢います。
わが家は、家族で成長できる良いチャンスとして、海外生活に飛び立ちます。辛いこと、大変なことも、家族で乗り切っていきたいと思います。
といっても、私たちが行くのは来年3月だった…(笑)まずは、赴任準備を頑張ります!