「二人目を出産。上の子のお世話もあり、全く休めない。イライラと無気力で、もうどうしていいのか分からない。」
核家族化が進み、母親一人に育児の負担がいくようになった現代社会。育児の不安や悩みを抱えているママはとても多いのではないでしょうか。
その中でも、社会問題になっている「産後うつ」。出産後、どうにも手が回らなくなり、心が病んでしまうことも少なくありません。
私自身、二人目出産後、体調も回復していないまま、家事や育児を再開しました。疲労と寝不足から、上の子にイライラしてしまうことも多く、無気力でやる気が出ない時期が続きました。
夫は長期出張で家にいない。実家も遠方で気軽に頼れない。引っ越したばかりで土地勘もない。
この三重苦で、今にも押しつぶされそうでした。ですが、一歩ずつ悩みを解決していくことで、何とか自力でこの状態から抜け出すことができました。
今回のブログ記事では、実際に、辛い産後うつ状態を克服した方法をご紹介します。産後の育児が大変で悩んでいる方の参考になれば幸いです。
子育てが辛いときは、無理は禁物。症状が改善しない場合は、早めに専門機関を受診することをおすすめします。
産後うつは重症化すると、回復までに時間がかかります。子育ての期間は、長いようでとても短いです。その短い時間を笑顔で過ごすためにも、ママであるあなたの精神状態を一番に考えてください。
二人目出産後、出始めた産後うつ症状
何度か、ブログでも書いているように、わが家のダンナさんは仕事でほとんど家にいません。
神奈川に引っ越して間もなく、妊娠出産したため土地勘もあまりなく、実家も遠く地元のように頼れる人はほとんどいません。
そのような中、一人で二人の子どもを育てることに不安を覚え、下の子が2~3か月になった頃、産後うつの症状がではじめてしまいました。
不眠症から始まり、上の子が可愛く思えないようになりました。俗にいう「上の子かわいくない症候群」。何よりも優先させ、大事に育ててきた上の子。それなのに、イライラし、時に傷つくような言葉さえ浴びせてしまうことも。
その後悔と自分に対しての嫌悪感。無気力で何もする気が起きない。
「縁もゆかりのない土地で、なぜ一人で子育てしなくてはいけないのか。」
「子育ては夫婦で協力するものなのに。」
「頼れる人は誰もいない。」
縁もゆかりもない土地で、子育てをしていく中、怒りと不安と苦しみが入り混じった混沌とした状態が続いていました。
産後うつとは
産後うつとは、赤ちゃんを産んだママに現れる病状です。ひどく憂鬱な気分になり、興味や喜びを感じない状態が2週間以上続くと、産後うつの可能性が高いです。
出産後は、多かれ少なかれ、情緒不安定になります。
産後うつは、2週間から6か月頃に発症することが多いです。基本的には一過性のものですが、重症化すると長引いてしまうこともあります。
実は、7人に1人という高い割合で、産後うつの症状が出ていると言われています。
「子供が可愛く思えないなんて母親失格。」
「母親だからしっかりしないといけない。」
「出産は幸せなこと。不安に感じるなんておかしい。」
そう思いながら、もがき苦しんでいる方はとても多いですよ。あなただけではありません。
産後うつの症状は?
産後うつを発症すると、以下のような3つの症状が出ると言われています。この3つの症状が続くようでしたら、何等かの対処が必要になってきます。
産後うつ症状① 子育てに対して、やる気がおきない
「子育てに対して興味がわかない。」
「赤ちゃんのお世話ができない。」
「子供が可愛くない。愛情が持てない。」
あなたが育児に対してやる気が起きず、全く頑張りがきかない状態が続くのであれば、症状が深刻です。
子供に対する影響だけでなく、ママ自身も自分を責めるようになり、さらにうつ状態を悪化させてしまいます。
産後うつ症状② 家事ができない
「食事の支度ができない。」
「部屋が散らかりっぱなしでゴミが溜まっている。」
「物忘れが激しい。」
赤ちゃんのお世話だけで、家事まで手が回らないのは普通のことです。ですが、家事をしようと思っても、身体が動かない、思考が停止してしまう場合は、注意が必要です。
産後うつ症状③ 体力的・精神的に限界を感じる
「眠いのに眠れない。」
「疲れがたまってイライラする。」
「訳もなく不安になる、涙もろくなる。」
夜間の授乳で睡眠不足。なのに、ずっと緊張状態が続き不眠状態に陥ってしまう。寝不足でさらに疲れがたまりイライラする。
休養がしっかり取れないと、体力的にも精神的にも限界を感じるようになり、何に対しても前向きになれない状態になっている可能性が高いです。
私も、産後うつの症状が強く出ており、精神科や心療内科の専門医の診察を速やかに受診したほうが良い状態でした。
産後うつを自力で克服する方法
産後うつの発症確率は、ママの性格が大きく関わってきます。
- 完璧主義
- 心配症
- 頑張り屋さん
このような方は、産後うつになりやすい性格です。
子育てに対して、とてつもない使命感を持っていて、「まぁいっか」という気持ちにはなれない。人に頼るのは恥ずかしいし、周りのママができているなら、自分も頑張れるはずと思ってしまいますよね。
私も、完璧主義で心配症。周りを頼れず一人で頑張ってしまう傾向がありました。
真っ暗なトンネルを抜けたいために、ネットや書籍などで一通り、産後うつの克服方法や治療方法を調べてみましたが、どれも意図せぬ解答ばかり。
決まって出てくる答えは、
「ダンナさんや親にどんどん頼りましょう。」
「しっかりと休養を取りましょう。」
と言ったものばかり。
ダンナさんや親に頼れない人はどうするの?休みたくても休めないから困ってるのに。上の子がいる限り、最低限の食事や洗濯は必要。下の子を抱えながら幼稚園行事もある。もう、日常生活を送るだけでも手一杯なんです。
そこで、私がやったのは、悩みを全てリストアップすることです。まず、気分をマイナスにしていること、思っていることを視覚化し、頭の中を整理することにしました。そして、それぞれの解決方法を考えて書き出してみました。
実際にリストアップした悩みの一部と解決案は以下の通りです。
産後の悩み① ダンナさんが育児に協力できない
育児や家事スキル、やる気、仕事の忙しさなど、さまざまな理由から、育児参加をしていないパパはとても多いです。
わが家のダンナさんは、残業や長期出張がとても多く、協力しようと思ってもできない状態でした。ダンナさん自身も、仕事をセーブしてまで家のことをやろうという気持ちが少なかったので、全面的に育児をお願いすることは難しかったです。(基本的に仕事人間です…。)
そこで、残業や出張に関しては口を出さない代わりに、家にいる間は、子供たちとしっかり向き合ってもらうことにしました。
家にいない間は、ラインや電話などで、悩み相談を小まめにするようにしました。今まで、仕事が忙しいから話してもムダと思っていましたが、小さなことでも聞いてもらうことで、少しずつ心の安定が保てるようになりました。
産後の悩み② 上の子かわいくない症候群
下の子が産まれることで、上の子がかわいく思えなくなる「上の子かわいくない症候群」。上の子かわいくない症候群は、時間が解決してくれることがほとんどです。
物理的にデカイ上の子を目の前に、より弱い存在を守ろうとするのが、母親の本能です。ですが、上の子はそのようなことは理解できませんよね。
母親として、産まれたばかりの赤ちゃんに付きっきりで、上の子に我慢をさせていることも分かっています。
そこで、長期連休は実家に長めに帰省して、上の子中心の生活をできるようにしました。じいじとばあばとお出かけをしたり、目一杯甘えさえてあげることができ、私の罪悪感も少し拭われました。
そして、下の子抜きで上の子との時間を作ることで「かわいくない」と思うことはなくなりました。全ては、私の心の余裕のなさが原因だったのだと、実感しました。
産後の悩み③ 家事ができない
子供二人連れて買い物に行くのは重労働。週末、ダンナさんが出張などで買い出しができない場合は、ネットスーパーや宅配サービスをフル活用することにしました。
わが家は、おうちコープ生協の宅配サービスを使っていましたが、レンジで温めるだけ、焼くだけなど、お手軽な食材がたくさんあったので、かなり重宝しました。離乳食も、生協の裏ごし野菜にお世話になりっぱなしでした。
赤ちゃんの体が安定したら、おんぶして家事ができるように、肩が疲れにくいおんぶ紐も購入しました。おんぶ紐を利用することで、家事に関する悩みはほとんど解決しました。
産後の悩み④ 休みがない・寝不足
子供たちが危ない目に合わないか、怪我をしないかなど、育児は緊張と隣り合わせです。常に気持ちが張りつめた状態ですよね。寝ている間も、完全にリラックスしているとは言えません。
一人で子育てをするのは、とてつもなくプレッシャーがかかるものなんです。だから、週1回でも月1回でも、誰かに頼れる環境で、意識的に休む時間を作ることが大事です。
実家が遠方だったり、ダンナさんが激務だったりする場合、一時保育やファミリーサポート制度など自治体の制度もあります。私も「つらい!」と感じたら、遠慮せずに利用することにしました。
➡ ファミリーサポートセンターの利用体験談!子供のトラブルや料金は?
産後の悩み⑤ 金銭的な不安がある
共働きだったけど、ダンナさんの転勤で退職。一馬力で金銭的な不安は常にありました。
ですが、産後サポートがない状態で、働くのはとても厳しいです。貯金が全くないわけではないので、働くまでの準備期間と考え、知識やスキルをつけることに専念しました。
また、細々ながらブログを続けていくことで、お小遣い稼ぎ程度の収入は確保しました。
▼ 追記:ブログを続けていくことで、個人事業主として起業しました!
➡ 子育て主婦が在宅ワークで起業!個人事業主として働くメリット&デメリット
一生続く子育てのための精神力を付ける
子育ては、子どもを産んだら一生続くものです。中学生になって反抗期、大人になって就職や結婚、その時々に応じて悩みがでてきます。
産後のこの時期に、自分で解決できる方法を身に付けておけば、これからも子育ての問題に直面したとき、解決できるという自信にも繋がります。
一つ一つクリアしていくたびに、少しずつパワーアップ。人は、学び、経験していくことで、豊かな人生を送ることができます。
子どもの成長はとても早く、あっという間に巣立ってしまいます。赤ちゃん時期は、人生のうちで本当にわずかです。この時期を良い思い出にするためにも、どうか無理をせず自分の体を大切にお過ごしください。